スマホ、財布、工具に輪行袋…自転車に乗るときにいつも持ち運ぶ物がある。長い間、これらの持ち運び方に答えを見いだせずにいた。しかしようやく出会えた。それがアメリカのアウトドアブランドJANDDのFrame Pack 3Lだ。
風景を撮り逃さないためにスマホをサッと取り出すなど、フレームバッグとしての良さはもちろんだけど、最も目を引くのはそのルックス。
今どき珍しいオールドスクールな雰囲気を醸し出している。最新素材でもなんでもない、ただのガサガサとしたナイロン。最高に好きだ。弾けたカラーバリエーションもとても良い。気持ちが明るくなる。
最先端とは無縁の自転車やアウトドアフィールドを得意とする自転車にはハマりやすいと思う。
SURLY スチームローラーとの相性は抜群だ。
公式サイト>>>Jandd Japan
代理店の商品ページ>>>Frame Pack 3L JANDD
動機
そもそもフレームバッグを買おうと思ったキッカケがある。
- サイズの大きい自転車に乗り換えてフレームバッグを使えるようになった
- 手ぶらで出かけるために貴重品や小物を収納でき、かつ簡単に出し入れできるバイクバッグがほしかった
- 自転車には何も付けたくない気持ちがあったが、バイクパッキング系の利便性やルックスを試したくなった
まずフレームがXXSサイズのFUJI FEATHERから、SサイズのSURLY STEAMROLLERに乗り換えたことで前三角の空間が大きくなり、フレームバッグという選択肢を取れるようになったという前提がある。
また、これまではウエストバッグで貴重品を携帯していたけど、これらは汗問題が付きまとう。ツーリングなど汗をかく前提で出かけるならまだしも、普段着でちょい乗りするだけなのに汗をかくのは躊躇してしまう。加えて輪行袋など持ち運ぶ機会が多い物はずっと車載しておきたい。その都度パッキングするのは面倒だ。
シングルスピードのシンプルな自転車に好んで乗っている人間なので、どうせならルックスもシンプルにキメたいという気持ちがあった。余分なものを削ぎ落とした自転車は美しい。しかしbikepacking.comに登場するようなゴチャゴチャとした自転車に惹かれていたのも事実。両者の気持ちがせめぎ合った結果、好奇心が勝りひとまずフレームバッグを試してみることにした。
ざっくりとした条件
フレームバッグならなんでもいい、というわけにはいかない。それなりにこだわりってもんがある。
- ノリが合う
- スマホを入れるためだけの荷室がある
- 想定している内容物が無理なく収まる
装着するのがSURLYのスチームローラー。レーシーなものよりは、コミューターやオールドスクールなノリが合うと思う。とはいえファッションにこだわり過ぎるのは小っ恥ずかしい。だから利便性を損なわない範囲で好みのルックスに仕上げたい。
そしてスマホとその他の荷室は分けたい。荷室が分かれていることで使用頻度の高いスマホはストレスなく取り出すことができる。加えて、内容物同士が振動でカチャカチャと音を立てたり傷をつけ合うことがなくなる。
これは当たり前の話だが、収納したい物が収まる容量が必要。具体的にはスマホ、モバイルバッテリー、財布、家の鍵、自転車の鍵、携帯工具類、輪行袋、GoPro、プラスα。これぐらいは無理なく収まってほしい。持ち出す頻度が多い工具や輪行袋は収納しっぱなしで、プラス貴重品を収められる容量が理想。
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なぜフレームバッグなのか
貴重品や携帯工具を積載するだけならフレームバッグでなくても構わない。しかしどうしてもフレームバッグである必要があった。
- ウエストバッグは汗をかくため普段着でちょい乗りには不快。またさっさと出かけたいのに「バッグを取り出し貴重品を詰め腰に巻く」という動作が面倒
- ステムバッグは立ち漕ぎで膝が当たる。立ち漕ぎを多用するシングルスピードには不向き
- STEAMROLLERは足つきがよくないため、トップチューブバッグはメリットよりデメリットが目立つ可能性がある
- サドルバッグはスマホをサッと取り出しにくい上に、走行中は視界に入らないため落下など不安になりストレス大
- ハンドル周りはゴチャゴチャさせたくない
つまり立ち漕ぎで邪魔にならず、バッグが視界に入って安心でき、荷物へアクセスしやすいバッグがほしかった。それがフレームバッグだった。また意外と重い電子機器をフレーム前三角に集めることによって車体の重量バランスがよくなるかもしれない。
フレームバッグの形状
フレームバッグの主な形状は上の4種類。そしてフレームバッグを買うなら右上の赤いバッグの形と決めていた。
青色の小ぶりなタイプは数年前に唯一使ったことがある。ボトルの邪魔になりにくく、小さなフレームでも使えた。しかしいかんせん開口部が小さく物を取り出しにくかった。容量も余裕がない。
黄と紫のフレームバッグはボトルと干渉しやすい、あるいは使用不可になるので無し。
また林道や山道にサイクリングに行くと、上のSURLY スチームローラーのテストライド動画の冒頭シーンのように、フレームの前三角に肩や頭を通して自転車を担ぐシーンが出てくる。大きなフレームバッグは肩や頭が通らず担ぎの邪魔になるので使いたくない。
シートチューブ側がスリムなフレームバッグ(赤色)は容量、形状ともにいま考えうるベスト。おそらく輪行袋や工具が無理なく収まる容量で、ボトルや担ぎの邪魔にもなりにくい。加えて大きなフレームバッグと比べて少し安い。
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FAIRWEATHERのフレームバッグと悩む
結果的にJANDDのフレームバッグがドンピシャだったわけだけど、他ブランドの製品もチェックしていた。
たとえば、Amazonで検索して出てきたフレームバッグは一通り目を通した。R250やGORIXなどだ。これらは機能等をチェックするまでもなく候補から外した。
シンプル、グレー黒基調、悪くない。なにより安い。僕の用途なら機能的には十分果たしてくれるはずだ。だけどノリが違う。
好き、ノリは大事だ。僕の買い物の失敗パターンは好きを無視して機能に飛びつくこと。ノリを無視して安さに飛びつくこと。結局使わなくなる。そして買い物に失敗したことに1週間は落ち込むハメになる。
そんななかノリが近いのはこれだな、と思って購入直前までいったのがFAIRWEATHERのframe bag half(上画像)。
フレームバッグがほしいと思った時点でまっさきに頭に浮かび、まさに最有力候補だった。
止水ファスナーが気に入らない
そんなFAIRWEATHERのフレームバッグでも即決には至らない。ハッキリと気に入らない点が1つあったから。
それが止水ファスナー。
水の侵入を防ぐ止水ファスナーはありがたがられることが多い。屋根も壁もなく、雨に無防備な自転車のような乗り物では特にそうだと思う。止水ファスナーであることを条件にバイクバッグを選ぶ自転車乗りも存在しているはずだ。
しかし僕は止水ファスナーが嫌いだ。
フレームバッグ導入目的のひとつは、スマホやカメラのような小物の出し入れを頻繁に、そして簡単に行うため。そこに引きが硬い止水ファスナーを使いたくない。
引き戸が重いと開けにくいように、ファスナーもまた硬いと開けにくい。頻繁に開閉するからこそ普通のファスナーで小気味よくジッジッと動いてほしい。
確かに止水ファスナーは雨が降ると心強いもの。だけど本降りの雨が降るとわかっている日に躊躇なく自転車に乗るほど熱心なサイクリストじゃない。基本は晴れの日ばかり。
そのため止水ファスナーの「水の侵入を防ぐ」という特徴が活かされることはほぼない。むしろ晴れの日に使うことが圧倒的に多いから、引きが硬くなるデメリットのほうが目立つと考えた。
万が一雨に降られた場合、濡らしたくない物はジップロックにでも入れておけばいい。登山のパッキングと同じで、内側で防水対策をする。性格的に、完全防水を謳うバッグだとしても、その性能を100%信頼してスマホをむき出しで収納するなどどうせできない。ならバッグに過剰な防水性は不要だ。
雨上がりの跳ね上げはダウンチューブが防いでくれる、きっと。
JanddのFrame Pack 3Lに一目惚れ
FAIRWEATHERのフレームバッグをどこで買うか、というところまで気持ちが傾いていた中、楽天市場でたまたま表示されたJANDDのフレームバッグが目に止まった。
見たことも聞いたこともないブランドだったが、思わずクリックし詳細を確認。すると、まさかのストライクど真ん中のフレームバッグだった。
- SURLYに似合うオールドスクールなルックス
- メイン荷室とは別に薄いポケットがありスマホ専用スペースにできる
- 収納したい物が収まる容量
- ボトルに干渉しにくい形状
- 止水ではなく普通のファスナー!!
まさにこういうフレームバッグがほしかった。
最新素材なんて使われていないけれど、必要十分なスペック。オーバースペック嫌いの僕にとってはこれ以上でもこれ以下でもない最高のフレームバッグに思えた。
自転車に乗るためにトレーニングなんてしない。街乗りでぶらぶらしたり、川原でのんびりしたり、たまにキャンプに行ったり、そんな私にぴったりだと思った。
Frame Pack 3Lは少なくとも10年以上前から存在している。代理店のYouTubeには2011年の動画が残っていた。新製品をどんどん投入するブランドより遥かに好感が持てる。
FAIRWEATHERと容量や形状は似ている。しかし90年代から飛び出してきたようなオールドスクールなルックスに加え、フラップ付きの普通のファスナーという細かな違い、されど大きな違いからJANDDののフレームバッグに軍配。正直、圧勝だった。
ファーストインプレッション:とても良い
改めて用途をおさらいする。
- 手ぶらでサッと出かけるために貴重品を収納したい
- 輪行袋や携帯工具など持ち運ぶ機会が多い物はずっと車載しておきたい
- スマホやカメラを簡単に出し入れしたい
まだ1か月ほどしか使用していないからレビューというには大げさ。ファーストインプレッションと表現したほうがいい。上記の目的において、とても便利で快適になった。
フレームバッグ導入に消極的な時期もあった。しかしゴム人間が麦わら帽子を手放せないように、僕もフレームバッグを手放せないと思う。それほど荷物の持ち運びに感じていた不満を取り除いてくれた。
不満なところ:ズボンと擦れる
JANDDのフレームバッグの便利さについて語る前に不満を書いておく。
- ゆったりしたズボンだとフレームバッグと擦る
動きにくい服とストレッチ素材が嫌いだから、自ずとゆったり目の服を着ることが多い。普段着だけでなく、自転車用の服もまた然り。空気抵抗など知ったことではない。
そのせいで太ももの生地とフレームバッグが擦れる。のんびりと乗ってるだけだから実害はない。けど、気になるしストレスだ。
とはいえ後述するようにメリットが絶大だから、フレームバッグをやめる選択肢はない。フレームバッグを使うために、使用するズボンを見直すと思う。あるいはペダルの付け根にスペーサーを入れて、足幅を広げるか。
片手でファスナーの開閉が可能
ファスナーを操作している様子だ。
片手で開閉できるため、アクセスしやすい。いちいち片手でバッグを抑える必要がない。
出し入れ頻度が多い物を収納する場合、とても強い味方になってくれる。
走行不能になりかけたところを救われる
初めての使用でさっそく恩恵を受ける。
届いたJANDDのフレームバッグを開封し、試しにスマホをはじめとした貴重品と輪行袋、工具類を収納してみる。ホッとした。荷物が収まらなければどんなバッグも使えない。
組み上がり目前のSURLY スチームローラーのテストライドに合わせてバッグをおろそうと決めた。フレームバッグは車体に付けっぱなしにてしおいて、収納した輪行袋と工具もそのままにしておく。
テストライド当日。
道中、意味もなくファスナーを開けてみたり、決して肌触りが良いとはいえないナイロンを無駄に撫でてみたりする。学生時代、親に買ってもらったまっさらなバッシュを家で履いたり脱いだり、靴紐の通し方を変えてみたりしたあの感じだ。そう、ワクワクしている。
目当ての林道にたどり着き、押したり担いだりしながらスチームローラーの感触を確かめる。そしてテストを終えた帰り道、ちょっとした事件が起こる。
小気味よく転がっていた前輪の感触がおかしい。嫌な予感がした。自転車を脇に停め恐る恐るタイヤを押してみると、見事にベコベコしている。そう、パンクだ。出先でパンクし走行不能になるのは人生初めての経験。当然、修理したことがない。
駅まではまだまだ距離があり、周りは山と田んぼだらけのど田舎。この地域はギリギリ電波が繋がらない。10km歩くか、パンク修理に挑むかの二択を迫られる。
今になって冷静に考えてみると、パンク修理をしない選択肢はないとわかる。けれどこのときは初めての経験で動揺していた。直す工具も技術もあるのに本当に10km歩こうとしていた。
結果的にはチューブを丸ごと交換し、事なきを得た。
何を隠そうパンク修理しようと思わせてくれたのがJANDDのフレームバッグだ。大げさに聞こえるけど、本当のこと。工具を取り出すのが面倒くさい、というパンク修理を諦める理由をなくしてくれたことが大きい。仮にバックパックの奥底に工具があったのなら、歩いて帰っていたと思う。取り出しやすい場所に工具があったから、パンク修理に挑む気になれた。
フレームバッグではなくいつものウエストバッグであっても、工具の出し入れに躊躇はなかったと思う。
けれどそれは工具を持ってきていたらの話だ。めんどくさいこと大嫌い王のこの僕が、ちょい乗りのためだけにウエストバッグを取り出し、工具をパッキングし、お気に入りのシャツを汗で汚す選択をするだろうか。いや、絶対にしない。林道に行くというのにサイクリングウェアに着替えもせず、タイヤの空気も入れず、ボトルすら用意しなかったのだから。
フレームバッグがなければ、電波が繋がらずただの鉄くずと化したスマホ片手にパンクに絶望し、蛍の光を脳内再生しながら駅まで10kmの道のりをうつむいて歩いていたに違いない。
目当てのものをすぐに取り出せること、そして工具を常に車載しておけるというフレームバッグに求めていたことが完璧に機能した瞬間だった。
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本降りの雨に降られるが問題なし
止水ではなくただのファスナーだけと、防水性能はなかなかのものだった。嬉しい誤算だ。
テストライドの次の週にはトレイルへ向かった。昼食を確保するためフレームバッグからサッとスマホを取り出しコンビニに入店。梅干しおにぎりをレジに出し、ペイペイ!の音が店内に響く。
自転車から離れるとき、貴重品など盗難対策が必要なものはすべて取り出し携帯する必要があると気づいた。これまではウエストバッグを巻いたまま入店すればよかった。これはちょっと面倒くさいと感じた。
さっきまで明るかった空がどんどん薄暗くなっていることを見て見ぬふりしながら目的地付近に到着した。林道をダラダラと登り切ったところで、アルミ缶で自作したアルコールバーナーでカフェインレスコーヒーを淹れる。
すると帰り道、またパンクだ。1週間前のテストライドで人生初パンクを経験している。そういえば1週間前に道ばたで空気を入れてから、1度も空気入れを触ってない。
とうとう雨が降ってきた。チューブをサッと取り替える。雨に泥とコンディションは悪いが、前回の経験が活きてスムーズに走行復帰できた。
ここから本降りの雨の中、2時間近く走り帰路についた。
パンクですっかり忘れていたが、フレームバッグの中にはスマホがむき出しで入っている。ジップロックに入れるような防水対策は一切していない。バッグは防水コーティングされているとはいえ、ファスナーは止水ではない。ヤバいと思って慌てて取り出す。
するとスマホはサラサラに乾いていた。財布も工具も輪行袋も、何一つ濡れてはいなかった。
一方で、防水素材を使用したバックパックの底には水が溜まり、買ったばかりのモバイルバッテリーは水没していた。
オールドスクールでアメリカの雰囲気が漂う
便利さだけを求めるなら他のフレームバッグでもいい。けれど僕は好み、ノリが合う道具じゃなきゃいけない性格だ。それだけでお眼鏡にかなうフレームバッグはかなり絞られる。
JANDDのフレームバッグはドンピシャだった。
ハイキングやキャンプなどアウトドアを好むため、アウトドアブランドであるJANDDのフレームバッグに惹かれたのは当然のことかもしれない。
そのルックスはオールドスクールやレトロと表現するのがピッタリだと思う。クラシックは言い過ぎ。色使いや素材感など相まって、ひと昔前のリュックサックを思い起こさせるような、どこか懐かしいそんな雰囲気だ。
特に素材が好きだ。流行りのX-PACやダイニーマには感じない、(コーデュラとはいえ)ただのナイロンゆえの親近感がある。自転車で例えるならクロモリフレームのソレに近いのではないだろうか。
昔ながらの自転車鞄というと、帆布のフロントバッグが思い浮かぶ。そういう鞄も好きだし、すごく憧れた時期があった。けれどいまの僕の気分だとそこましなくていい。ただのナイロンがちょうどいい。バブアーのオイルドジャケットを何年も愛用しといて言うのもなんだけど。
くじらサイクルのYouTubeで、かっこいいとコメントをもらった。いなたい雰囲気はJANDDのフレームバッグならではだと思う。超好きだ。
担ぎの邪魔になりにくい
山岳サイクリングやパスハンティングと呼ばれるジャンルのサイクリングをする。これらは乗って通れない山道を突破するため、自転車の担ぎが伴う。人間が自転車を乗せる、たまにはいいものだ。
フレームの前三角を有効活用したほうが担ぎやすい。トートバッグのように肩にかけたり、頭を通して両肩に乗せたりする。
つまりフレームバッグが邪魔で担げない、というのは大きな問題になる。購入前にいちばん不安だった点だ。
けれどSURLYのSTEAMROLLERとJANDDのフレームバッグの組み合わせでは問題にならなかった。
フレームバッグを装着したままでも難なく担ぐことができた。さらに、フレームバッグやその内容物自体をクッションにすることで、肩の痛みを軽減することができた。狙い通りだ。専用の担ぎパッドが不要になるため見た目もスマート。
この結果を受けて、担ぎを伴うサイクリングだからといって、いちいちフレームバッグを外して装備変更する必要がないことがわかった。装備変更は面倒だから、いつも同じ装備で出発できるに越したことはない。スマホの収納位置も固定できで迷わない。
問題があるとすればトップチューブの掴みにくさ。JANDDのフレームバッグは広い面でトップチューブに固定しているから、トップチューブとバッグの間に指を差し込めない。
自転車を部屋から出すとき、駐輪場に停めるとき、裏道で思いがけず現れた階段を通るときなど、ふとした瞬間にトップチューブの掴みにくさによるストレスがある。
FAIRWEATHERのフレームバッグならバッグとトップチューブの間に手を通せるかもしれない。
トップチューブを掴むのではなく、バッグごと鷲掴みすることで対策できた。すでに慣れ始めている。それにこの程度の不満でフレームバッグの使用をやめることはない。
また、この固定方法は決して悪いことばかりではない。
後述するように、広い面で固定していることでフレームを傷から守るフレームパッドになってくれる。
フレームパッドとして傷から守ってくれる
参考>>>ぼくの思い出とフレームパッド BLUE LUG BLOG
JANDDのフレームバッグはお手頃価格のブランドと比べると値が張る。正直なところ、購入を躊躇した。今となっては後悔など微塵もなく、買ってよかったとしか思わない。ただやっぱり迷いなしに買える値段ではない。
ところが、そんなモヤモヤを少し晴らしてくれる機能が備わっていた。買って使って、初めてわかったことだ。
その機能がフレームパッド。
フレームパッドはトップチューブに取り付け、自転車を傷から守るための物。
JANDDのフレームバッグはトップチューブの固定が広い面だ。よくあるタイプは数センチ幅の面ファスナーで数か所留めるのみ。
しかしJANDDは主に1枚の大きな面ファスナーで固定している。これなら重い荷物を詰めてもバッグが垂れにくいと思う。
そして本題。フレームを傷から守る効果も期待できる。
このおかげで組み立てホヤホヤのスチームローラーをガードレールに立てかけるときストレスがなかった。
当たり前過ぎて忘れていたけれど、ガレガレの林道で横に倒すときもフェンスに立てかけるときも、フレームを傷つけないように気を使っていたのだった。
フレームパッドとフレームバッグの併用するより、JANDDのフレームバッグひとつのほうがゴチャゴチャせずスマート。スチームローラーのようにアウター受けが付いていないフレームにも相性がいいと思う。アウター受け代わりに、そしてアウターケーブル隠しになる。
ただし固定面がトップチューブと擦れて細かい傷ができる。気になるならフレームにテープを貼って養生したほうがいい。テープはうまく隠れてくれるはずだ。
また広い固定面の影響でトップチューブバッグの併用が難しくなると思う。ベルトをトップチューブに巻けなくなるからだ。ボルトオンタイプのトップチューブバッグなら併用できるか。いずれにせよ、トップチューブバッグを愛してやまない人は要注意。僕はフレームバッグだけで十分。
フレームバッグ+フレームパッドの価格と考えると、なんだかむしろお買い得にすら思えてきた。
まとめ
- 便利過ぎて手放せない
- ズボンや内容物によっては擦れる
- 手ぶらで出かけることができるためウエストバッグのように汗をかかない
- スマホをサッと取り出せるため風景撮影やコンビニの支払いが捗る
- 輪行袋や工具を常に車載しておけるため貴重品だけ用意すれば即サイクリングへ行ける
- オールドスクールなノリが最高
- 止水ファスナーではなく普通のファスナーのため開閉しやすい
- 2時間近い本降りの雨に耐える防水性がある
- 担ぎで肩の痛みを軽減するクッションになる
- 大事な自転車を傷から守るフレームパッドになる
とても満足度の高い買い物だった。荷物の持ち運びに困っていて、フレームバッグを食わず嫌いしてる人は試す価値があると思う。
お気に入りのフレームバッグがあれば、下のコメント欄で教えてください。
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