自転車を街乗りで積極的に使うようになって、メッセンジャーバッグが必要になった。そこでロイヤルメールを指名買いした。
つまり、イギリスの郵便屋さんのお下がりのメッセンジャーバッグだ。この記事内の画像には、配達員が自転車の前かごにメッセンジャーバッグを積んでいて、実際にお仕事で使われているのがわかる。
ひと目で郵便屋さんとわかる真っ赤なボディが最高だ。大きなリフレクターで安全性が高く、大容量。郵便屋さんの鞄は、街乗りにもぴったり。
イケイケなメッセンジャーバッグブランドが苦手な人におすすめできる。不満はあるけど、超いいよ。
動機:自作フロントラックの耐荷重が不足
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自作のフロントラックにWALDのカゴを取り付けている。荷物をポンと載せるだけでいいからとても便利なのだけど、ひとつ不満がある。
それは耐荷重が低いこと。
3kg程度なら農道も安心して走れたけど、5kgを超えてくると町中を走るだけでも気を使う。段差ですごく揺れる。
900mlの炭酸水3本と2Lのお茶1本、食品をいくつか買って、エルエルビーンのトートバッグにまとめてかごに載せた。段差では止まりそうになるまでスピードを落とし、慎重に、ソロリソロリとなんとか帰宅。
荷物をおろしてフックラックを見てみると、見事に変形していた。走行中にラックの位置が下がったような気がしていたけど、気のせいじゃなかった。ちなみにかごも一部曲がった。
これじゃ街乗りとしては使えない。
- 頑丈なキャリアに付け替える
- 背負えるバッグを併用する
この2つの対策を考えてみる。
サドルバッグを使う手もあるけど、荷物が常に視界に入ってないと落下が不安になるから、今回は考えなかった。
対策1:頑丈なキャリア
まずは単純に頑丈なキャリアに交換する方法を考えてみる。
見た目が良く価格も安いアデプトのポーターラックが候補だった。問題は耐荷重が10kgということ。ちと心もとない。
普段の買い物で10kgも買うことはないから、スペック上は充分。だけど、先日の買い物ではバッグ等の重さ込みで、7kgの荷物を積んでいた。
3kgの余裕がある。うーん、心配性な僕はこのまま段差に躊躇なく突っ込めるだろうか。たぶん無理だ。
いや、そもそもキャリアに重い荷物を積載して遠慮なく走るということが僕にはできないと思う。それがたとえ世界一周で使うようなtubusの頑丈なキャリアだとしても。
そう考えると、重い荷物はキャリアではなく、人間に預けるほうが良さそうだ。
自転車を部屋に入れるためには階段を通る必要があるから、車体は軽いほうが都合がいい。自転車を担いで登山をする山岳サイクリングと同じだ。荷物を背負うと負担になるけど、悪いことばかりじゃない。
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対策2:背負えるバッグを併用
バッグを背負う上でまず考えたのは、頑丈なバッグを使うのか、それともエコバッグのような携帯性に優れたバッグを使うのか。
僕はトートバッグの代わりに、背負える頑丈なバッグをメインで使うことにした。
重い荷物を背負う前提なら、携帯性に優れたエコバッグ系より、背負いやすさや頑丈さに優れたバッグのほうがいい。基本はかごに積んでおいて、重いものを買ったら背負って分散する作戦だ。
積載しやすいショルダーバッグ
トートバッグは持ち手が短くてとても積載しやすかった。だから新たなバッグは背負えるだけでなく、積載のしやすさも考慮したい。
なら、リュックサックよりもショルダーバッグがいいと思う。ショルダーストラップが1本しかないからゴチャゴチャもせず、リュックサックよりも積みやすいはずだ。
正直、ショルダーバッグには苦手意識がある。
まず、なんとなく僕のキャラに合わないような気がしている。ショルダーバッグとひとくちに言っても、お上品なものからストリートなものまである。そのどれもがキャラじゃない。
だけど、カッコつけではなく実用重視でショルダーバッグを選んだから、リアルな道具として僕に馴染んでくれると思う。麦わら帽子と長靴が似合う農家のおじいさんのようになれたらいいな。
そして最大の問題は母から受け継いだ肩凝り問題。2世代に渡り肩掛けバッグが苦手だ。
- 街乗りの行動範囲に限った使用だから長時間背負うことはない
- 自転車で多少は前傾姿勢になっているから、荷重を肩と背中に分散できる
- 分厚いショルダーパッドが付いた製品を選ぶ
このようにして緩和できると考えた。
イギリスの郵便屋さん、ロイヤルメールのメッセンジャーバッグを指名買い
せっかく自転車でショルダーバッグを使うなら、自転車と親和性が高いメッセンジャーバッグがいいと思った。そしてロイヤルメールのメッセンジャーバッグを即決した。絶対にコレが良かった。
さて、ロイヤルメールという名前、どこかで聞き覚えがないだろうか?そう、イギリスの郵便屋さんだ。海外から荷物を取り寄せる時にお世話になったことがあるかもしれない。つまり僕が買ったのはイギリスの郵便屋さんで実際に使われていた、お下がりのメッセンジャーバッグだ。
イケイケのメッセンジャーバッグブランドよりは、郵便屋さんのメッセンジャーバッグのほうが僕っぽい。
自転車×メッセンジャーバッグのイメージは、ニューヨークの街中を固定ギアでビュンビュン飛ばしていくような、ちょっとヤンチャなイメージを持ってる。僕のキャラじゃない。
その点、ロイヤルメールならもっとのんびりと、温厚なイメージがある。通販ヘビーユーザーの僕に荷物を届けてくれる日本郵便のお兄さんはいつもニコニコしている。だからロイヤルメールにもそのイメージをつい重ねてしまう。だからといって僕は温厚ではないのだけど、イケイケよりはマシだ。
ロイヤルメールのメッセンジャーバッグの存在は何年も前から知っていて、すごく良いなと思っていた。郵便屋さんだとひと目でわかる真っ赤なボディに、安全性を高める大きなリフレクター。たくさんの荷物を持ち運べるその容量に、お客さんの大切な荷物を守る防水生地。
やっぱりファッションじゃなくて道具として生まれ使われてきた物のほうが好きだ。かっこよく作られたのではなく、道具として作ったらかっこよくなってしまったような。佇まいがキザではなく、洒落ている。説得力がある。
当時の僕は自転車に乗らず車移動ばかりで、使い所がなくて買えなかった。けど自転車に乗って、生活とメッセンジャーバッグがリンクした。メッセンジャーバッグと言うだけあって、自転車に乗り始めると必要になってくるんだな。
新品が良ければマイケルリンネル
買ったのは郵便屋さんのお下がりだから、リフレクターが剥げてたり、落書きがしてあったりする。僕はこれぐらいのほうが好きなんだけど、新品がいいとか赤は派手すぎるということなら、マイケルリンネル社のメッセンジャーバッグがいい。
というのも、ロイヤルメールのメッセンジャーバッグはマイケルリンネル社製。そして郵便屋さんが使っているのとほぼ同じ仕様のメッセンジャーバッグがマイケルリンネルから出てる。
これなら新品で入手できるし、むしろマイケルリンネルから出てるメッセンジャーバッグほうが便利そうだ。カラーバリエーションもあるから、好きなものを選べる。ブルーグリーン、かなり好き。
ゼロから使い込む楽しみもある。
街乗りで使ってみる
さっそく買い物で使ってみた。
午後からは曇り予報だったから、朝の犬の散歩を済ませ、コーヒーを一杯飲んでとっとと出発だ。
いつもの通り道で、初めて野良猫と出会う。野良猫と会うといつも「もしかして僕にだけ気を許してくれてるの?」なんて思わずにはいられない。けどそんなわけはないから深入りしないようにしている。僕はナウシカじゃない。
それにしても、かごに入れたロイヤルメールのメッセンジャーバッグが超かっこいい。思ってた以上にしっくりきた。収まりも良い。出発して5分でたまらん。
業務スーパーでたくさん買った。900mlの炭酸水3本と2リットルの綾鷹、それに冷凍野菜やら。
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濡れても平気なSIWAの紙袋をエコバッグ的に使ってみる。冷凍野菜はまとめて前かごに。残りの重い荷物はメッセンジャーバッグで背負う。
メッセンジャーバッグの総重量は6kg程度。うーん、しんどい。ズッシリと来る。自転車は軽いはずだけど、運動性能が著しく低下している感じだ。
底にペットボトルの重量が偏っていて、パッキングのバランスが悪いせいだと思うけど、ちょっと予想以上の背負心地の悪さ。そして帰る頃にはショルダーストラップが緩んでいた。
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スーパー内で空のメッセンジャーバッグを背負っている時は良かった。前に垂れてこないし、薄いから狭い通路を通るときも邪魔にならない。スカスカのバッグでもかっこいい。
前かごに積載しやすいのは大きな魅力だから、なんとかこのメッセンジャーバッグを使いこなしたい。
パッキングの重量バランスを考えつつ、ラックと分散するのがベストか。荷物を自転車に集中させても人間に集中させても、いずれにしても運動性能は落ちる。結局、頑丈なフロントキャリアが必要かもしれない。
まとめ
- 街乗りで重い荷物を運ぶために購入
- 前かごに積載しやすく頑丈なバッグがほしい
- イギリスの郵便屋さん、ロイヤルメールのメッセンジャーバッグ
- やはり体への負担は大きい
- すごく気に入ったから、なんとか使いこなしたい
しんどいとかストラップが緩むとか不満を書いたけど、メッセンジャーバッグに慣れていない影響も大きいと思う。だからまだロイヤルメールのメッセンジャーバッグを諦めるつもりはない。積載のしやすさと、コロコロとした雰囲気はロイヤルメールのメッセンジャーバッグじゃないとダメだから。
遠い異国の地で、お客さんの大切な荷物をいっぱい運んできたバッグだ。まだまだ引退させないよ。
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