1足2000円もするようなメリウールの靴下をたくさん履いてきたけど、いまは改めて3足2000円のコットンの靴下を愛用している。
体質なのかわからないけど、適当に選んだ靴下じゃ足がモゾモゾと気持ち悪くなる。だからコットンなら何でもいいわけじゃなくて、メリノウールと同じくらい快適なコットン靴下じゃなきゃだめ。
それがヘルスニットのラインソックス。めちゃめちゃ良い。
靴下にはこだわりがある
僕はこだわりのある大人の男だ。
炭酸水は無糖だし、ピザに乗ってるトマトは好きだし、生のトマトは嫌いだ。
もちろん、靴下にも譲れないこだわりがある。
それは、とにかく快適なこと。
当たり前のように聞こえるけど、実はテキトーに選んで履いてる人が多いと思う。かくいう僕も20年以上に渡り、靴下にこだわりがなかった。気をつけると言えば、せいぜい色ぐらい。
それに、靴下は不快で当たり前だと思っていた。冷え性過ぎて保温性なんて意味がないし、なぜかモゾモゾと気持ち悪い感覚に襲われる。一足2000円以上する日本製の靴下でも不快だったから、それが普通だと思っていた。
ところが、ある日、モゾモゾとした気持ち悪い感覚がないと気づいた。新しく買った靴下の影響だとすぐにわかった。
メリノウールにハマる
当時、僕が買ったのはダニッシュエンデュランスのメリノウールを使った靴下だ。なぜ買ったかは忘れた。メリノウールの保温性に期待したのか、それとも始めたての登山のためだったか。
これがまあ快適だった。冷え性過ぎて保温性は実感できなかったけど、蒸れてモゾモゾと気持ち悪い感覚が消え去った。嘘みたいだった。
とにかく、メリノウールの靴下でこれまでの靴下観が覆った。「靴下=不快なもの」という式が成り立たなくなった。革命が起きたのだ。
ダニッシュエンデュランスを履き潰し、それからいろんなメリノウール靴下を買い漁った。かれこれ10種類近く買ったと思う。いま思うと買いすぎだったけど、それほどメリノウールにハマった証拠でもある。
メリット
- 防臭性が高い
- 速乾性が高い(コットン比)
- 保温性が高い
- 蒸れにくく快適
一般的に言われるメリノウールのメリットはこんなところだろうか。僕も異論はない。
過去に防臭性を実験したことがある。メリノウールのTシャツを20日連続で着用しても匂わなかった。もちろん洗濯無しで。期間は忘れたけど、靴下でも実験して、一般的な靴下より遥かに匂いにくかった。間違い無い。
そしてコットンと比べると乾きが早いから、冬の部屋干しでも普通に乾いてくれる。ストレスがない。ポリエステルなどの化学繊維と比べると遅いけど、コットンよりは優れている。
保温性は高いらしいけど、僕は実感できていない。冷え性過ぎてつま先に熱がまったくないから、そもそも保つ温度がないのだ。もこもこのダウンソックスを履いてもつま先はガリガリ君だ。キンキンに冷え切っている。
最後に、足のモゾモゾ感が消えた理由はメリノウールの持つ調湿性のおかげだと思う。だから蒸れず快適になった。メリノウールのセーターを肌着のように着てた時期が半年ほどある。久々にコットンのTシャツを着たらすぐに「あっ、蒸れてる」と感じた。それほどメリノウールの快適性は高いと感じている。
デメリットが気になり始める
一方でデメリットもある。
- 耐久性が低い(虫食い含む)
- 快適性が低い物もある
- 足裏にホコリが付きやすい
- 高価
よく言われることだと思うけど、耐久性が低い。またたく間に穴が空いたことが3回ある(一足は日本製)。耐久性の低さを補うために化学繊維などを交ぜながら耐久性をカバーしているメリノウールウェアがあるほどだ。さらにウールだから虫に食われるリスクがつきまとう。メリノウール靴下を食われたことはないけど、一万円のメリノウールTシャツはやられた。
そしてメリノウールの靴下だからといって、どれもが快適とは限らない。僕の経験上、薄手の靴下はモゾモゾ感が強く不快なだけで、二度と履く気はない。一方で、ある程度、厚みのある靴下は不快だったことがない。つまりメリノウールがたくさん使われている靴下は快適な可能性が高いと思う。
僕が試したメリノウール靴下ほぼ全てに共通したこと。なぜか足裏にホコリが付きやすい。正確には、犬の毛が毛玉となって足裏に絡みつく感じだ。それを放置すると大きな毛玉に成長して、常に角の取れた小石を踏んでいるようになる。
そしてなにより高価だ。ワークマンなど安い靴下もあるけど、基本的にはコットン靴下より遥かに高い。そのうえで耐久性や虫食いなんかに気を使うし、乾燥機に入れるのを躊躇う。とにかく扱いがデリケートになりがちだ。そのへんに脱ぎ散らかして犬のおもちゃにされようものなら…。
ということで、メリットに対してデメリットが気になり始めた。履き心地はもちろん、冬でも乾きやすいのは最高なんだけど、僕は乾燥機を使うようになったから速乾性は活きない。むしろウールを乾燥機にぶち込むのは気を使う。何度も乾燥機にかけて、普通に使えてたけども。
だからメリノウール並の快適性と、コットン並の扱いやすさを兼ね備えた靴下が理想だった。
メリノウール並に快適なヘルスニットのコットン靴下
僕は知っていた。メリノウール並に快適なコットン靴下があることを。それがヘルスニットのラインソックスだ。
Amazonの2020年の購入履歴を見ると、メリノウール靴下とメリノウール靴下の間に、ヘルスニットのコットン靴下が挟まっていた。メリノウールにハマっていたタイミングでコットンの靴下を買った理由は不明。
2020年に買ったヘルスニットの靴下は犬のおもちゃにしたあと、処分してしまった。だから改めて購入し直した。相変わらず優しい奴で安心した。
僕はハリウッドザコシショウではないから、一切誇張してない。なぜかわからないけど、ヘルスニットの靴下はメリノウール並に快適だ。
モゾモゾ感がなく、なぜか蒸れない
メリノウールソックスと同じように、足のモゾモゾ感が皆無だ。なぜかわからないけど蒸れない。部分的にメッシュになっていて蒸れを排出している、というわけでもない。本当に謎だ。
僕一人が「ヘルスニットすごい!」と騒いでいるだけならここまでおすすめしない。
以前、靴下の蒸れで悩んでいる人にヘルスニットの靴下を勧めたことがある。すると、めちゃくちゃ快適だったらしい。それから僕の周りのごくごく一部の間でヘルスニットのラインソックスが流行った。
締め付けないけどズレない
着圧タイツが大嫌いだ。着圧にまったく意味がないと思っているし、そのくせ窮屈だからやってられない。
そして僕は指先が広く底が薄いベアフットシューズを愛用している。クラークスのデザートトレックの底を自分で張り替えてベアフットシューズに改造するほどにはハマっている。だから指先の動きを制限するような締め付けの強い靴下は避けたい。
ヘルスニットの締め付け感がないのにズレないという点は実に魅力的。見た目も相まって、餃子のようにも見える。
自転車で裾を突っ込むときは注意
ただし、自転車乗りには注意が必要。
ズボンの裾が自転車のチェーンリングに干渉しないように、ヘルスニットの靴下に裾を突っ込んでいた時期がある。するとあっという間にだるだるになって、歩いてるだけでヘビの脱皮のように靴下が脱げてゆく。
そのズボンはディッキーズ874で張りがある生地だったのがまずかった。ペラペラの薄いズボンならここまでひどいことにはならなかったと思う。
それからは裾バンドを使うようにした。
普通に履いていれば、ゴムが緩むような劣化を感じたことはない。
犬のおもちゃになる耐久性
履き心地が悪い靴下は犬のおもちゃ行きになる。どうやら噛み心地はいいらしい。
誰に似たのか飽きっぽい性格だから、靴下を結んで形を変えたり、中に音の鳴るボールを入れたり、靴下を有効活用しようという飼い主のたゆまぬ努力がある。
当然、いずれ破れて処分することになる。うちの犬は破壊王だ。儚く散った靴下は数しれず。そんな日常を送っていると、値段が高いからといって、耐久性が高いわけではないことがわかった。
一足2000円の日本製コットン靴下はあっという間に破れたけど、190円のGUの靴下はそこそこ保った。GUが少し厚め。
ヘルスニットの靴下は破れなかった。これまでおもちゃにした靴下で唯一だ。
飽きさせない工夫が尽きた頃にヘルスニットを与えたから、フェアな比較でないことは付け加えておく。
乾きが遅い
メリノウールと比べて、ヘルスニットの靴下は乾きが遅い。冬の洗濯はストレスになる。
やや厚みがあるから、コットンの靴下と比較しても乾きにくい方だと思う。
僕のように乾燥機を使う人にとってはクリアできる課題だ。
不快なものもある
ヘルスニット内の似たような靴下でも履き心地がまるで違うものが存在する。
ラインソックスの履き心地がよくて、次はヘルスニットの真っ白なソックスを買った。ところがこれは蒸れてモゾモゾと気持ち悪くなり、すぐに犬のおもちゃ行きになった。
つまり、全部が快適なわけじゃない。
僕が把握してるのは生成りのラインソックスは良くて、真っ白なのは良くないこと。ほかは使ってないからわからない。
色は落ちて、縮む
履き心地優先なら生成りのラインソックスをおすすめしておく。
洗うと生成り感が抜けてオフホワイトみたいになるから、白ソックス風に履けると思う。
真っ白より汚れが目立ちにくいのは利点。
普段履きしやすいおすすめのメリノウール靴下
- FALKE ウォーキー
- ダーンタフ
メリノウールソックスと比較しながらヘルスニットのラインソックスを褒めたとはいえ、メリノウールもやっぱり良い。快適なのはもちろんとして、部屋干しでも乾いてくれるから日常的に履きやすい。
上に挙げたのは、これまで履いたメリノウール靴下の中でお気に入りの2つだ。
FALKE ウォーキー
FALKEのウォーキーがいちばん好きだ。
無地でシンプル、蒸れずに気持ち良く、柔らかい履き心地。ヘルスニットのラインソックスよりもまったりとした締め付け感で、気負わず履ける。
ビシッとしたソックスは気持ちが引き締まるけど、ウォーキーは足を通した瞬間ホッとひと息つくような、そんな靴下。
ダーンタフ タクティカル
ダーンタフは3世代に渡り靴下一筋のブランドで、アメリカ製だ。
最も特徴的なのは生涯保証だと思う。通常の使用で穴が空いた場合、無償で交換してくれる。つまり品質や耐久性に尋常ではない自信があるということだ。日常的に履きやすい。
アウトドアやミリタリー、普段履き用などラインナップがある。
まとめ
- メリノウール並に快適で、雑に扱えるヘルスニットの靴下
- ヘルスニットの中にも蒸れる靴下はあるから、ひとまず生成りのラインソックスがおすすめ
- メリノウールならFALKEとダーンタフが好き
コットン系の靴下でここまで履き心地が良かったのはヘルスニットのラインソックスだけだった。
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